詩作79

No.104 「首元」

とんでもなく気だるい首元が

回る回る

 

詩作78

No.103 「花」

若さの花が

もうすぐ去るのなら

本当の花を

咲かせばいい

本当の花は

言葉にない

形じゃない

自慢できない

かっこ悪い

ダサい居酒屋に

つまらぬ小説に

誰も知らぬ論文に

あるのかもしれない

 

詩作77

No.100 「詩について」

言葉でわすれたもの

意味におわれたもの

詩は

言葉と意味で

とりかえす

無限ループの試みだ

 

No.101 「判断基準」

何をするにしても

何をしないにしても

それが、あなたに聞こえているかどうか

ただ、それだけのことなんだから

人生は簡単だ

 

No.102 「足りない」

何か足りない

でも、足りない何かは分かりません

何か足りない

でも、足りない何かは分かりません

何か足りない

でも、足りない何かは分かりません

何か足りない

でも、足りない何かは分かりません

分からない

話せない

触れない

聞こえない

それでも感じるのです

それは何ですか

教えてくれますか

話しかけたくない

誰に教えを乞うってったって

バカバカしい

もう、あきらめればいい

何もしなけりゃいい

酒を飲めばいい

毎晩飲めばいい

煙草を吸えばいい

いくれでも吸えばいい

裸になればいい

女を抱けばいい

法螺をふけばいい

壊せばいい

 

詩作76

No.99 「こころ」

ずっとこころは

こえもなく

いたむのだけど

このままじゃ

あやつられ

わすれさり

にせものになる

ずっとこころは

いたむのだけど

このままじゃ

おおげさに

かたくなり

うごけなくなる

 

詩作75

No.98「美しさ」

金も無ぇ

愛も無ぇ

嘘も無ぇ

偽善も無ぇ

企図も無ぇ

学も無ぇ

明日も無ぇ

 

詩作74

No.97「唄え」

私が君を含めることができなければ

私は君との間に何ら比較する資格はもてない

私と君を比較考量しようとするのが社会の在り方だとするならば

それは社会の方が間違っている

間違っていることが今の社会であるとするならば

私は詩を唄うことしかできないだろう

そして、それは真実なのだ

詩を唄うしか手立てはない

詩を唄えば

笑う人が「たくさん」いるだろう

ちょっと待って欲しい

この「たくさん」が嘘なのだ

真実は9000万人が握っている

そこにも、あそこにも、あるものだ

詩を唄え

嘘の「たくさん」に負けるな

詩を唄え

 

 

 

詩作73

No.96「音」

氷の音と

コーラの音と

youtubeから流れる歌謡曲の音と

訳もなく検索キーワードを打ち込む音と

外を走る車の音と

自転車の音と

 

詩作72

No.93「詩」

詩は旅です。

深い部分は分からないものなのです。

進んでも進んでも遠くにいってしまうものなのです。

 

No.94「恩の循環」

自分の受けてきた恩は

私の与えたい誰かに与えればよろしいのだと思う

恩は返さなきゃならんが

返す相手は与えた人に必ずしも返さなくてよいのだ

そういうふうにグルグル世の中は回ってるってもんだい

だからこそ自分の与えた恩は、誰かに伝えわってもらえることを願うばかり

 

No.95「良いし」

言葉を紡ぐことが好きであるなら詩人になれば良いし

絵を描くことが好きなら絵描きになれば良いし

絵は雄弁だね

造形は真実だね

音は麗しいね

言葉は地味だね

誘惑甚だしいけども

詩人でいくかね

詩作71

No.91「無理なお願い」

例えば、お金のことを
例えば、家族のことを
例えば、恋人のことを

自分の人格の外に置くことができればなぁ

詩作70

No.90「今とさっき」

今は

時計が動いている

テレビがしゃべっている

本が開いている

息が聞こえる

さっきは

酒と愚痴が飛び交っている

人間がしゃべっている

注文をしている

ホッピーを飲んでいる

おばさんが3人とサラリーマンが3人と

夫婦かカップルが3組に

自由な感じのおじさんが3人

けむりがまって

開店したてのお店では

ぎこちない店員に忍耐してくれる人々

なぜ人はしゃべるのだろうか

酒を飲むのだろうか

ぎこちなさに忍耐しながらも

笑顔であっておもしろい

一方で

カウンターにすわり一人で

酒をのむ方々は

本当に素晴らしいな