詩作86

No.110「成熟」

本当にすごいことはなるべく簡単に表現せよ。たいしたことではないものには沈黙を。多様な世の中を認めよ。世界に真実を求めようとするな。多様な世の中を前提として、自分を主張せよ。

 

詩作85

No.109 「終わる」

病気になったら終わり

死んだら終わり

どんなに才能があっても

詩作84

No.108「からっぽ」

自分でも気付いていない、ちょっとしたことがきっかけで

あくる日の行動が変わってきてしまう

自分の意識に登らない、その無意識に感知した現実が

あくる日の新しい自分を出現させる

自分はからっぽである

 

詩作83

No.107 「卒業」

こころ に あな が あいた みたいで

くたくた の スーツ の ように

つかいふるされた ぼくは くりーにんぐ が ひつよう かも しれないし

すてて しまった ほうが よい のかも しれないし

それでも ぼくは ぼくで そんな ぼくが すきだったりして

わかれ を みつめれば みつめる ほど

いま という じかん が もう にどと こない こと を しって

とても かなしい けど うれしい

だって ぼくらには みらい が あるのだから

おわり は ぼく に なにを おしえて くれた ?

きみ が とても すきだ ということ

それと きみ の ために みらい を つくること

きみ に であって

そして おわって

だから ぼくたち は あゆめる の だね

こころに あな が あいても あゆむ しか ないんだね

 

 

詩作82

No.106 「こんなもん」

何をするにも怠惰な男で
何をするにも冷めた目つきで
世の無常なんて
それらしい概念で
頭かかえてみたら
絵になる哲学もったような気がして

何をするにも怠惰な男で
女と時計に追われた
あいつをうらやましく思った
夢を信じきった
あいつをうらやましく思った
僕にない全てを持った
あいつをうらやましく思った

どこが安住の地なんだろう
どこで安住できるだろう
どこに安住できるだろう

全てうまくいくさ
きっとうまくいくさ

何をするにせよ
誰のためであれ
何も企図せずに

シンゴ・クリハラ

 

詩作81

No.105 「理由」

なんたって理由求めたって

納得の理由探しに疲れ果て

その次にゃ

理由の理由を求たって

偽善の開始で

知らぬ間に

理由の始め忘れ果て

説明できぬ理由見りゃ

嘘の称号もらうがね

嘘の中に始まりが

あるかもしれぬ

この矛盾

世の中ひっくり返って

考えてみた方が

よかったなんて

叫んでみたところで

先祖に笑われて

子どもに笑われて

結局孤独なままんだ

詩作80

No.105 「なんとなく」

人生色々あるよねぇ という言葉にね

色々あるかどうか分からない僕が反応してしまうのは

いちよう色々あるということなのかもしれないね

人生色々あるよねぇ という言葉にね

なんとなく反応するんだよ

僕たちは

 

 

詩作79

No.104 「首元」

とんでもなく気だるい首元が

回る回る

 

詩作78

No.103 「花」

若さの花が

もうすぐ去るのなら

本当の花を

咲かせばいい

本当の花は

言葉にない

形じゃない

自慢できない

かっこ悪い

ダサい居酒屋に

つまらぬ小説に

誰も知らぬ論文に

あるのかもしれない

 

詩作77

No.100 「詩について」

言葉でわすれたもの

意味におわれたもの

詩は

言葉と意味で

とりかえす

無限ループの試みだ

 

No.101 「判断基準」

何をするにしても

何をしないにしても

それが、あなたに聞こえているかどうか

ただ、それだけのことなんだから

人生は簡単だ

 

No.102 「足りない」

何か足りない

でも、足りない何かは分かりません

何か足りない

でも、足りない何かは分かりません

何か足りない

でも、足りない何かは分かりません

何か足りない

でも、足りない何かは分かりません

分からない

話せない

触れない

聞こえない

それでも感じるのです

それは何ですか

教えてくれますか

話しかけたくない

誰に教えを乞うってったって

バカバカしい

もう、あきらめればいい

何もしなけりゃいい

酒を飲めばいい

毎晩飲めばいい

煙草を吸えばいい

いくれでも吸えばいい

裸になればいい

女を抱けばいい

法螺をふけばいい

壊せばいい